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菜譜子的香港家常 ~何も知らずに突撃香港~

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2014年 04月 06日

香港ルーフトップ

香港という言葉で、(香港好きではない普通の)一般人が思い起こすのは、啓德空港、飲茶、夜景、九龍城(砦)じゃないだろうか。

現在の九龍城は、九龍城砦の雰囲気を探すことすら難しいほど変わっていると思うけれど、香港に(それほど)興味ない人のイメージでは、いまだに九龍城砦があり、9階の隣が12階のようなツギハギだらけの建物が乱立しているように思う。

さすがに、あからさまな違法建築は(見えるところから)見ることはないが、高層階からみる香港の屋上は、結構エライコトになっている。

尖沙咀のi SQUAREで映画を観終わった後、退場してから降りるエスカレーターにのると、それはもうえらいこっちゃな屋上が見える。2年ほど前だったか、Mr.ビーンの主役がやっていた「ジョニーイングリッシュ」では、香港のちょうどi SQUARE周辺の屋上が舞台になっているシーンでも、その雑然さが際立っていた。

香港好きとしては、そういうところも堪らないので、何ら問題ないし、取り壊されたら寂しいとすら感じるけれど、香港政府的には、密集地帯での違法建築は防災上の理由だけをとっても好ましくない。

上環のテリトリー内では、屋上は庭として使われている廈が多い。屋上にソファやテーブル、香港人の大好きなBBQ用にガーデンキッチンなどを取り揃えていたり、本格的に植物を育てていたりするのを見かける。

一方、特に九龍半島側では、掘っ立て小屋ともいえる家を屋上に建て、そこを所有し、または一部を賃貸で住んでいる人も多い。下から、もしくはかなり上から、そういった家を見て、どんなふうになっているのか?と興味があったけれど、さすがに覗きにいけない。

おりしも、消費税が上がる前夜に本屋をうろついていたら、そんな覗きの欲求を満足させてくれる香港ルーフトップという写真集が出ていた。
香港ルーフトップ_c0200671_12291943.jpg

覗きが趣味な写真ではなく、香港の屋上家屋にフォーカスした学術的な写真集で、そのビルの最初と現状の屋上間取り、そこに住人の簡単なプロフィールが書かれている。

人は写ってなく、淡々と部屋や外観、中庭などを映しており、生活感あふれまくりの画面なのにシュールである。
香港ルーフトップ_c0200671_12292242.jpg

人の家を覗くのが趣味な私としては、待ってました!という本。ありえない程の腐る寸前の部屋、屋上家屋といわれなければわからないほど綺麗にリノベーションした部屋、時が止まったような部屋。それぞれの部屋で、様々な人が住んでいる。

英語版ででていたのだが、これは日本語版。もっとも写真のキャプチャはほとんどないので英語でも構わないような・・・・


香港ルーフトップ
Rufina Wu, Stefan Canham


by recipkoinhongkong | 2014-04-06 18:00 | Goods


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